『シティ・ノクターン』
(The City nocturne)
1982年/8mm/カラー/スタンダード
ライブ演奏用附帯映像(磁気帯非塗布)/上映時間:4分
<一般公開>1982年・喫茶パラソル
photography,edit: Hiroshi Harada
music:Naosumi Harada
(※この作品のスチールは上の1枚しかない。
いつか原版のフィルムを見つけてテレシネをしたい)
中央線沿線の喫茶店を貸切にして行なわれた、従兄のクリスマス・
ライブ・イベントに映像で参加した。今で言うVJ。
上映素材は新宿の繁華街の人並み、コンクリートの
ビルディングなどを様々な角度から撮影したもの。
当時私は、夜間、よく隣のマンションの壁や商店街の幟などに8mm映像を投影していたが、
この時も、壁を這うように映像を動かし、喫茶店内各所に移動投影した。
この時は、映像を動かさなくてはならない別の理由もあった。
喫茶店は劇場ではない。いくつかのコンパートメントに分かれている。
壁を這うように映像を動かさないと、仕切りの向こうや、
奥、隅にいる観客は映像が見えない。
しかし、映写機を軸にして動かす事により、光は遠方まで届く。
途中に柄のついた障害物があれば、光は魅力的な形にくり貫かれる。
壁の角度や、店内にある凹凸物によっても、映像は自在に大きさや形を変え
投影対象物の色によっては映像の色も干渉を受けて変化する。
これらの光と影、映像の生の歪みこそ、ライブ投影の最大の醍醐味であり、
映像と投影の自由の象徴でもあると思う。
「シティ・ノクターン」主題歌
"City Nocturne" 8mm movie soundtrack.
(c)1982 Hiroshi Harada